MI = Minimal Intervention      最小限の介入を意味する。

虫歯学においては、削らない、もしくは削る場合にも最小限の量で削ることを意味する。具体的には、初期虫歯などの場合において、自然治癒力(再石灰化)などを期待する(非侵襲処置)。あるいは、侵襲処置、すなわち削る治療においては、虫歯のみを削り、健全部を極力削らないことを意味します。

虫歯治療の第一選択はコンポジットレジン

ここでは侵襲処置について記述します。

1895年ノースウェスタン大学歯学部長のG.V.Blackが5つの窩洞条件(歯の削り方)を提示しました。

1.適切な窩洞外形
齲蝕の大きさ、遊離エナメル質の除去範囲などにより窩洞外形を決める。尚、咬頭隆線は齲蝕に罹り難いので保存する。

2.十分な保持形態
保持形態の原則は、(1)安定効力(転覆、すべり防止)、(2)拘止効力(抜け落ち防止)、(3)把持効力(相対する2側壁による把持)の3つである。

3.十分な抵抗形態
基本形は箱形である。

4.必要な便宜形態
便宜形態は、基本的に外開きで、アンダーカットがなく、摩擦、合着時の抵抗の軽減などが求められる。

5.正しい窩縁形態
窩縁形態として、ストレートべべルとラウンドベベルのふたつのベベルの分けられるが、両方の主目的はエナメル質窩縁の保護である。

現在でも頻繁に行なわれているメタルインレー修復はこうした考え方を基に行なわれています。型をとって、金属修復物をはめこむことを前提とした考え方です。虫歯を取ることだけでなく、金属を維持する形態を求めるためにどうしても歯の削除量が多くなります。

近年では歯に接着する材料の登場により、修復物を維持するための形態は必要がなくなりました。コンポジットレジン修復はその代表です。

コンポジットレジン修復の手順を簡単に述べますと次のような感じです。

1.虫歯だけを削ります。健全部は極力の削りません。

2.歯に接着剤を塗ります。(ボンディング)

3.接着剤の上にプラスチックを盛っていきます。

接着する技術が目覚しく向上したために、虫歯だけを削る治療が可能となったのです。